12弦アコースティックギター11コースギター(バロックリュート風)に改造
12弦アコースティックギター11コースギター(バロックリュート風)に改造
ある日、バロック時代はギターもリュートも複弦だったので12弦アコースティックギターにナイロン弦を張ればバロック気分を味わえるのではと思いつき、早速安物の12弦アコースティックギターを購入してナイロン弦を張って弾いたところ、思いのほか良い効果が得られたのです。
その後、12弦アコースティックギターをバロックリュート風に改造する事を思いつき、最初は11弦(11コース単弦)バロックリュート風ギターに改造したところ、単弦の響きでは物足りなかったのです。
それでペグを増やして11コース複弦ギターに改造しようと考え、新たに別の1万円台安物12弦アコースティックギターや6連ペグや木の板や色々を購入し、ブリッジ側にドリルで拡張バス弦用の穴を掘り、ナットやサドルの溝を掘りなおして改造したのが下の画像のギターです。
完成した改造11コースギターです。(クリックすると、大きい画像が開きます。)
ヘッド表側です。(クリックすると、大きい画像が開きます。) 拡張バス弦用にもう一つナットをつけてあります。
ヘッド裏側です。(クリックすると、大きい画像が開きます。) 薄長い金属の板(名前は知らない)で、強度を補強してあります。
ブリッジ側です。(クリックすると、大きい画像が開きます。) 画像では見えにくいですが、拡張バス弦は主弦と副弦の間に弦の切れ端を挟んで、ビビリを防止してあります。
全コース複弦にしてあります。24ペグあるので、複弦ならもう1コース増やして12コースへの改造も可能ですし、一部を単弦にすれば13コース以上への改造も可能です。 バロックリュートの多くは、1コースや2コースが単弦だったらしいので、13コースに改造するときは1、2コースを単弦にすると良さそうです。
このギターで11コースバロックリュート曲を弾くと、かなり良い感じです。みなさんも、真似しましょう。
楽器を邪道改造するときは、安物を使いましょう。高級品を改造して失敗したら、取り返しがつきません。
オクターブ複弦の溝について
リュートやバロックギターの低音オクターブ複弦は(高音弦側)1弦側に1オクターブ高い副弦を張りますが、一般的な12弦アコースティックギターは逆に低音弦側に張るので、溝を調整するときに注意が必要です。
使用する弦について
現在、以下のようにギター用ナイロン弦と、ナイロン製の釣り糸と、フロロカーボン製の釣り糸を混用しています。さらに色々と試す余地がありそうです。
- 1コース F:東レ銀鱗6号
- 2コース D:クレハシーガー8号
- 3コース A:オーガスチン青2弦
- 4コース F:オーガスチン青3弦
- 5コース D:シーガー万鮪40号
- 6コース A:シーガー万鮪60号、シーガー12号
- 7コース G:シーガー万鮪70号、シーガー20号
- 8コース F:シーガー万鮪80号、オーガスチン青3弦
- 9コース E:シーガー万鮪100号、30号
- 10コース D:シーガー万鮪120号、40号
- 11コース C:シーガー万鮪150号、50号
チューニングはA=440にしてあります。バロックリュートは今より低めのチューニングが一般的だったらしいので、少し低めにチューニングする方が良いかもしれません。
金属巻き弦は劣化したときの感触がとても嫌なので使っていません。低音はフロロカーボン製の釣り糸を張っています。
楽器はサウンドハウスで購入した、ZENN / ZD18-12です。楽器が大きめなので、A=440でチューニングする場合、細めの弦を張ると良いと思います。
弦の張り方
アコースティックギターにそのままクラシックギター弦を張ることは出来ません。少し工夫が要ります。
- 1. ブリッジのピン穴に主弦と副弦を一緒に入れます。
- 2. サウンドホールに手を突っ込んで主弦と副弦をサウンドホールの外くらいまで引っ張ってきて、先の方を両方一緒に結びます。この時、細い弦はかなりたくさん結んでおかないと後で弦を張ったときに外れてしまうので、注意が必要です。逆に太い弦は1〜2回くらい結ぶぐらいでも大丈夫です。
- 3. ピン穴側から弦を引っ張り、結び目が穴に到達したくらいでブリッジピンを挿します。(拡張バス弦用に自分で開けた穴には挿しません。)
- 4. 1〜3を全コース繰り返します。
- 5. 最後に弦を張っていきます。
低音に張ってある釣り糸は太すぎてペグ穴に入らない場合があるので、その場合は短めにして先にもう少し細い釣り糸を結びつけ、その細めの釣り糸をペグに巻くとうまくいきます。
弦の張り方は以上です。
みなさんも、レッツトライ バタ ヾ(≧∇≦)〃ヾ(≧∇≦)〃バタ